真偽がひしめき合う情報化社会の中で、それっぽいものを選び、いかにも最もらしい世界が形成されて、私たちは生きているように思う。
氾濫する情報は私たちに何をもたらすのだろうか?
例えば、毎日が日曜日ならば誰も休みたいと思わないように、あけっぴろげになっているものを誰もが改めて見たいとは思わないだろう。
作品「穴」はギャラリー内部を覆い隠すように壁を設置し、その中央に片目で覗ける程の穴を開けたインスタレーションである。
今、見たい、知りたいと思うこと、また、見よう、知ろうとすることが、豊かな世界を取り戻す為の出発点ではないだろうか? |