今回の制作は森林浴好きということがきっかけで一冊の植物科学の本に出会い、
植物の複雑で賢いシステムと、美しくどこかユーモアも漂うような世界を絵にしたいと思ったところから始まった。
展覧会名のauxin(オーキシン)とは植物の成長ホルモン物質のひとつ。光の方向に向かって伸びていくような現象に不可欠で、イメージ的にはポジティブなのに濃度が濃すぎると植物自体を枯らしてしまうという。
ポジティブなものと毒っぽいものが混ざり合ったところが綺麗だなと思い、とりあえずオーキシンをモチーフにして描き始め、最終的には森のようなバランスのとれた美しい佇まいになる絵を目指した。
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